7月30日(土)
2徹した後の15 時間睡眠はびっくりするほど気持ち良い。
目が覚めた直後も脳はまだ覚醒していないらしく、ボーっとして何も考えられない。今いる世界が夢なのか現実なのか? 今日は何曜日で昨日は何をしたのか? 普段なら考えるまでもない簡単な事を思いだすのに、3秒くらいの時間がかかる。手に取った目覚まし時計が指す「9時」が、9時なのか21時なのか分からない。昨日は何時に眠りについたのか、思いだすのに3秒かかる。
寝起きの脳のモヤモヤ感からするに、15時間睡眠が脳の健康に良くないことは明らかだ。脳の大事な部分が傷つけられているに違いない。でも、でも、でも、滅茶苦茶に気持ちいい。
行為としてはサウナに近いのかもしれない。身体に限界まで負荷をかけた後に負荷からの解放を楽しむ、という点が共通している。
サウナは暑い部屋に限界までこもり身体に負荷をかけ、その後の水風呂で整う。15時間睡眠も、2徹して脳に限界まで負荷をかけ、その後の15時間睡眠で整う。非常に似ている。脳のサウナだ。この行為を脳サウナと名付けよう。
15時間睡眠後の乾きすぎてカサカサになった喉に水を流し込むあの快感、空っぽの胃に食べ物を入れるあの快感、15時間ぶりに麦茶みたいな色のおしっこを出すあの快感、全部脳サウナで味わえます。みんなでやろう脳サウナ。みんなで脳整いしよう。
こんな行為、絶対にやらないほうが良い。
7月31日(日)
チャーハンを作ったので友達に写真を送ったら「犬の餌」と評された。
8月1日(月)
セブンイレブン公式サイトのスイーツのページを見る。定期的にこのページを見るのが習慣なのだ。3日後に発売予定のプリンを見て舌なめずりをしたり、5日後に発売予定の宇治抹茶シュークリームが僕の住む地域では販売されないのを見て肩を落としたりしている。
今日もウキウキしながら新発売スイーツの一覧を見ていると、和菓子カテゴリの中に「カスクート あんバタークリーム」を発見した。どら焼き、わらび餅、カスクート、豆大福が和菓子として掲載されている。明らかに一人だけ浮いている。カスクート あんバタークリームは和菓子じゃないだろう。でも、かといって、洋菓子かと言われるとそれも違うような気がする。いくらカスクートとはいえど、中にあんこがぎっちり詰まっているなら、もはや洋菓子とは呼べない。
和菓子と洋菓子のキメラとして生まれた悲しきスイーツ。和菓子からは差別の目で見られ、洋菓子からは異端として扱われ、居場所なんてどこにもない。自分は誰にも必要とされない存在なのかと自問する毎日。そういう事なのか? カスクート あんバタークリーム、お前、そうなのか? いや、答えなくていいんだ。くだらない質問してごめん。お前の苦労に気づけなくてごめん。俺なんかが力になれるか分からないけど、でもカスクート あんバタークリームの力になりたいとは思ってる。困ったことがあればいつでも相談してくれよな。俺、暇だからさ。