7月18日(月)
散歩は良い。歩いている間は外部からの情報がほとんど入ってこず、強制的に暇になるので、嫌でも自分の内部に蓄積された情報に目を向けることになる。本を読んだりネットをしている間は外部から情報が流れ込んでくるので、自分の内部にある、昔の楽しかった経験や、幸せだった時間に目を向ける暇が無いが、散歩はその暇を強制的に作り出してくれる。
散歩の楽しさの大部分が「なつかしみ」にあるとすると、歳を取れば取るほど、なつかしめる思い出が増えれば増えるほど、散歩は楽しくなると思われる。
僕は日常的に散歩をするようになって10年弱が経つが、散歩をし始めた頃よりも明らかに楽しくなっている。今では趣味の1つとして数えても良いくらいに楽しい。ただ歩いているだけなのに、映画を見たりゲームをする時と同じくらいに楽しい。
早朝や夕方に散歩をしていると、同じく散歩中の老人に出会うことがある。散歩歴10年でこんなにも楽しいなら、散歩をし続けて老人になった時にはどれだけ楽しいのだろうか、と思う。
日常的に散歩をしている老人は、健康のために歩いているのではなく、散歩中に脳内に分泌される快楽物質の中毒になってしまっており、散歩をやめられないのではないか。何食わぬシワシワの顔で歩いている彼らは、一歩踏み出すごとに絶頂しているのではないか。散歩の楽しさを考えると、歳を取るのが少し楽しみに思える。
7月19日(火)
Echelon (エシュロン) というシステムが (概念として) ある。Echelonはアメリカをはじめとした複数国家により管理されている、軍事目的の通信傍受システムであり、テロを企てる通信等を傍受し、事が大きくなる前に火消しをする目的で用いられる。…という陰謀論である。
Echelonが我々市民の通信をすべて監視している事に怒っている陰謀論者もいるとかいないとか。
Ecchelon (エッシュロン) というシステムが (概念として) ある。EcchelonはEcchi (エッチ) なEchelonを意味する造語で、僕によって開発されていた。これは趣味目的のプログラムであり、僕が気に入りそうな良質なアダルトコンテンツをネットの海から自動保存する機能を持つ。
そして今日、Ecchelonの開発が断念された。アダルトサイトは機械的なアクセスに厳しいらしく、同一IPアドレスで頻繁にアクセスするとアクセスが拒否されてしまう。ならばと間にtorを噛ませてみても、torで使われてるIPアドレスからのアクセスも拒否されている。
IPアドレスをいくつも利用できる有料サービスはあるものの、好きな絵師の作品以外のアダルトコンテンツに金をかけるのも嫌なので、開発は断念された。無料でプログラムから複数のIPアドレスを利用できる方法があれば良いのに。
7月20日(水)
今週は水曜日が無かった。火曜日の夜に寝て、起きたら木曜日の朝になっていた。
7月21日(木)
大学を歩いていると「俺ァ、俺より背が高くて口が悪くて目つきが悪い怠惰な女と付き合いてェ」と聞こえてきて、あまりのキモさに反射的に声の方向に目をやる。声の主はすごく純粋で綺麗な目をしていた。
ああ神様、あなたはひどい。あんな綺麗な目をした青年、そういませんよ。そんな彼が願っているんだ。叶えてあげるべきです。あの彼に、彼よりも背が高くて口と目つきが悪くて怠惰な女性を、巡り合わせてあげるべきです。僕からもお願いします。お願いします。