2022年6月20日~6月26日の日記

6月20日(月)

「茶葉を大量に食べて水をガブガブ飲んだら、おしっこの代わりにお茶が出てくるのかなあ?」と考える。IQが6しか無いからだ。しかし、調べたところ、人体の構造はそう単純なものではないらしい。

人間が摂取した水分は全て腸で吸収されて血液となり、体内を循環する。そして体内の様々な所で老廃物を取り入れ、最終的に腎臓に到着する。腎臓は汚れた血液から老廃物を取り出す臓器であり、腎臓で取り出された老廃物が尿である。

なんとなく、胃に入れた水は一部が身体に吸収されて血液などの材料になり、吸収されなかった分はそのまま膀胱に直行すると思っていたが、身体はすべての水分を余すことなく血液にしているらしい。

だから、茶葉と水を大量摂取してもおしっこはお茶にならない。

 

6月21日(火)

「この世界に『絶対』は無い」という言葉を思い出す。僕たちが生きているこの世界は、量子力学なんてものがあるように、すべての事象に確率がつきまとう世界である。僕たちが便宜上「絶対」と呼んでいるのは 99.99999…9%の事であり、100%の事ではない。したがって、仮に無限の時間を持った人間が無限回の試行を繰り返したとすれば、あらゆる「絶対」に矛盾する例外を引き当てる事が可能である。

 

「この世界に絶対は無い…」小さな声でそう呟きながら、Amazonで売られている「業務用茶葉 1kg」をじっと見つめる。

 

6月22日(水)

親知らずが少し痛み、抜きに行くか迷う。でも、まだ収穫には早い気がする。僕の親知らずはまだ青く、完全には熟していない。

親知らずが熟した状態とは、痛みが我慢できない域に達した状態のことです。

 

6月23日(木)

散歩中、快活クラブとブックオフが隣接している場所を見つけ、「出版業界へのレジスタンスだ」と思う。

 

6月24日(金)

パソコンをしていると、部屋の中を羽虫が飛び回っていることに気づく。

僕は1日の大半を、カーテンを閉め切った薄暗い部屋でパソコンをして過ごす。人との関わりを避けている訳ではないが、趣味に没頭すると必然的に人と関わる時間が削られてしまう。

最近人と話していなさすぎるせいか、部屋の中を飛び回る羽虫に愛着が湧いてしまったので、彼に「ポスカ」という名前を付け、新しいルームメイトとして歓迎することにした。

 

6月25日(土)

朝起きるとポスカが壁にとまっていた。「おはよう、ポスカ。」と声をかけたい衝動に駆られるが、羽虫に挨拶をする成人男性はあまりに電波なのでグッとこらえる。

朝ごはんを食べている最中、部屋の中に羽虫が2匹いることに気づいた。昨日の時点では僕の部屋にいる羽虫はポスカ1匹だけで、「ポスカ、お前もひとりなんだな。」とシンパシーを感じていたが、僕が寝ている間にポスカは友人を連れてきたらしい。

 

ポスカを殺した。ポスカの友人も殺した。僕は人間だから自分の感情のみを理由に生き物を殺す。人間は醜い。

 

6月26日(日)

散歩中、公園内の野球場で高校生が試合をしていたので観戦する。高校生が青春を汗に変えているその姿を見ても「坊主がちょこまか動いてら」以上の感想が出てこず、僕には野球の才能が無いのだと改めて実感する。